カミーノ ことばの巡礼  

深いところで私を変えたカミーノ巡礼。記憶を言葉に還していきます。

SAINTES-MARIES-DE-LA-MER ②

f:id:parasuatena2005:20180707114231j:plain

 

カマルグにて

 

二日目。小雨降る中、カマルグの湿原を自転車で走った。

自転車はシャンブル・ホテルのマダムが貸してくれた。

ピンク色のフラミンゴの群れ、白馬、黒い牛たち。

 

Bonjour!」自転車ですれ違うフランス人たちと挨拶しつつ走る。

カマルグはユネスコ登録の自然保護区であり、塩田でもある。

どこまでも続く単調で美しい湿原。頰に当たる風は、しょっぱかった。

 

f:id:parasuatena2005:20180707220348j:plain

 

 

バトー・カマルグ

 

午後。予約していた遊覧船で水上からカマルグ一周。

ガイドはフランス語と英語。

白馬たちを見つけると、船員がそっちへ餌を投げる。

寄って来る馬たち。

ギリギリまで船は接近して、写真を撮るために止まってくれる。

 

f:id:parasuatena2005:20180707221542j:plain

f:id:parasuatena2005:20180707114338j:plain

 

 

教会の屋根の上

 

船から降りて、再び聖サラの教会へ。

3ユーロ(だったかな?)払い、教会の屋根に上がる。

かなりの斜面だ。足場はまだ濡れているし、風も強い。

 

はっきりいって怖い。

 

でも頑張って写真を撮った。

 

f:id:parasuatena2005:20180707232039j:plain

f:id:parasuatena2005:20180707220421j:plain

f:id:parasuatena2005:20180707220451j:plain

f:id:parasuatena2005:20180706122326j:plain

 

 

LA MER

 

曇っていても美しい海。

トレッキングシューズを脱ぎ、裸足で砂浜へ。膝の下まで波を浴びる。

泳ぐにはまだ早い。でも何人かの人たちは水着で海に入っていた。

 

足の裏が、ふくらはぎが、本当に本当に本当に・・・気持ちよかった。

大地と海に根を下ろす、アーシング

あんまり長くじっとしていたので、海の植物になってしまったようだった。

 

f:id:parasuatena2005:20180707223931j:plain

 

 

Fruits de Mer

 

やさしい笑顔のお兄さんと目があったから、そのレストランに入った。

コース料理は私には量が多すぎる。

一皿ものから、野菜と海の幸を頼む。

 

店のお兄さんは物腰も話し方も女性的で、とても感じがよかった。

奥にいるマスターらしきマッチョなおじさんと、時々キスしていた。

それがとっても自然なの。やはりフランスと妙なところで感心。

 

f:id:parasuatena2005:20180707224208j:plain

 

 

少し話しただけなのに、お兄さんは私のことを覚えてくれたようだった。

三日目に店の前を通った時も、手を振って笑顔で話しかけてくれた。

旅先の見知らぬ土地が、懐かしい場所になるのは、こんな瞬間だ。

またここでこの人に会いたい、と思うのだ。

 

 

海のそばのシャンブル・ホテル。

私が宿泊したその部屋も、そのマダムも、最高に素敵だった。

ちなみにこんな部屋。

 

f:id:parasuatena2005:20180707224158j:plain

 

こんな照明があって・・・

f:id:parasuatena2005:20180707232339j:plain

 

トイレのホルダーがトロー(黒牛)。かわいい・・・!

f:id:parasuatena2005:20180707232422j:plain

 

 

SAINTE SARA

 

アルルへ帰る朝、聖サラにもう一度挨拶しに行った。 

 

聖サラは不思議。

ずっとずっと見つめていられる。見つめていたくなる。

聖母マリアでもない、マグダラのマリアでもない、聖少女。

黒いマリア様と聖サラのつながりは、なんなんだろう・・・。

 

f:id:parasuatena2005:20180707233938j:plain

 

 

教会の奥には、静かな祈りの場があった。

サントマリー滞在中、私はその場所で、どれだけ長く祈ったかわからない。

私にとって「祈り」とは「感謝」であったが、この場所では「静けさ」となった。

 

静けさの中で、祈りの言葉は透明になる。

透明になって、言葉以前の彼方へ還る。

波に洗われる裸足の足のように、大地と海につながり、源へ還る。

 

 

f:id:parasuatena2005:20180707114155j:plain

 

 

 にほんブログ村 旅行ブログ スペイン旅行へ  にほんブログ村 旅行ブログ 南フランス旅行へ 
にほんブログ村