カミーノ ことばの巡礼  

深いところで私を変えたカミーノ巡礼。記憶を言葉に還していきます。

Etape14 Cajarc ~ Limogne-en-Quercy

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Etape 14  Cajarc ~  Limogne-en-Quercy  19km

 

朝。

でっかいパンをナイフで切っていたら、後ろからジョエルに話しかけられた。

 

ジョエル「よく寝た?」

わたし 「いや・・・(ジェニファーのいびきはやはり凄かった)あなたは?」

ジョエル「よく寝たよ!」

わたし 「あなたたちは個室だった」

ジョエル「そう、うるさいと眠れないからね」

      間

わたし 「一昨日。あなたは私の大きないびきで寝られなかったと言ってたけど」

ジョエル「・・・・・・」

わたし 「あれ私じゃないの、あれジェニファー」←言った!

ジョエル「うん、知ってる。ジェニファーがそう言ってた」

わたし 「?」

ジョエル「昨日、僕らはジェニファーと夕食一緒に食べたんだよ」

わたし 「・・・・・・」

ジョエル「その時、彼女言ったんだ。あれはMIKIじゃない、自分だってね」

わたし 「・・・・・・」

 

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その日は曇りで、時々小雨がぱらついた。

 

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道の途中に飾られていた、ホタテ貝のインスタレーション

 

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すぐそばに、小さな納屋のような休憩所があった。

雨宿りしようと思って覗くと、昨日一緒だった老夫婦が仲良く昼食をとっていた。

私は挨拶して、先に進んだ。

 

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Limogne-en-Quercy

 

リモーニュ・アン・ケルシー到着。

馬の巡礼は先に来てバールで一杯やっている様子。

 

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町の聖堂は開いていた。

宿が開くまで時間があったので、しばらく一人で休みながら祈った。

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聖堂の入口に修道院のチラシが貼られてあった。

『Couvent de Vaylats』。ジェニファーが教えてくれたところだ。

地図を見ると、巡礼道から少し離れた場所にある。

HPから予約もできるようなので、宿でWiFiに繋いだら予約しようと思った。

 

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Gîte d'etape la Halle

 

この日の宿は『Gîte d'etape la Halle』。

すぐ隣が公共ホール。コンサートや芝居を定期的に上演している。

 

この宿は昨日、ジェニファーも一緒に予約した。

だから彼女と今夜も一緒で、したがって今夜もあまり眠れないはず・・・。

でもジョエルの話を聞いてから、それでもいいと私は思っていた。

第一、彼女は昨日もみんなから離れて、私の隣のベッドを選んだ。

それは多分、他の巡礼者よりも私の方が気やすいからだろう。

 

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宿のキッチンを覗くと、調理道具は揃っているのに、まな板がなかった。

宿代をとりにきた女性に尋ねたが「知らない」という。

(仕方がないから「トレー」に紙ナプキンをかけて代わりに使った)。

問題ない。野菜が切れればそれでいい。

 

たいてい、こういう場合。

係員などに問い合わせても「知らない」という答えが返ってくることは多い。

が、怒ってはならない。

日本のサービスとクレーム対応が素晴らしすぎるのだ。

 

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ピアフのポスター。この奥は事務室。

微妙に曲がってるけど気にならないのが、ア・ラ・フランセーズ。

(というか、そんなことを気にするのは日本人だけ)

 

Casino

 

買い物はセンター街から少し歩いてCasinoまで。

この店は小さい町にはよくあり、そこそこ品揃えもあって安い。

 

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イースターが近いことが伝わる、チョコレート売り場。

毎年思うんだけど、でっかいよ、動物のチョコレート!

 

宿には付近の地図もあった。

明日の道を迷わないように、私は地図を写真に撮った。

距離は近いから、ゆっくり歩けばいい。

HPで見ると、なかなか大きな修道院だ。ちょっとワクワクした。

 

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・・・この日、結局ジェニファーは来なかった。

私は一人で一部屋を占領。

静かなベッドルームを満喫した。

 

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